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2006年09月02日

リーダーシップの進化

「be on Saturday」 2006年9月2日版に、興味深い記事がありましたので、ご紹介いたします。

アンドレア・ジュング氏(47歳)、女性、カナダ生まれ、中国系移民の1世。
化粧品会社エイヴォンの会長兼CEO(最高経営責任者)。

ジュング氏のNYのオフィスには、4つの足跡を印した盾が飾られていて、その盾には、「リーダーシップの進化」とあるそうです。
1st : 猿の足あと
2nd : 裸足の男の足形
3rd : 男の靴の跡
そして最後
4th : 女性のハイヒールの跡

PL060902-02.jpg
(こんなのかしら? これは全くの想像で描きました)

保守的な会社であったエイヴォンにおいて、1999年にCEOになったジュング氏は、「女性初」「アジア系初」など初尽くしで、大改革や独創的な経営手腕を期待され、そして、実行してきました。一方、彼女は「女性のための会社」という創業以来の企業理念を大切にすることを第一としています。『自分が生きがいを感じて、情熱を傾けられる』ような会社にしていくことが、世界に500万人以上いるエイヴォン・レディーにとっての最高の刺激になると考えています。
仕事のために家庭を犠牲にしたり、家庭のために仕事を犠牲にするのは致し方ないことだが、致命的にならないように、とのアドヴァイスもありました。

ジュング氏の営業戦略は、充分なマーケティングと女性の現場を重視していることが特徴です。
それまで社内でタブーだったインターネットを大英断で活用することにしましたが、訪問販売による顧客との信頼関係を主軸に据え、その営業力をエイヴォン最大の強みだと考えています。世の中が高度情報化されればされるほど、人々はハイタッチな触れ合いを求めるはず、とジュング氏は分析します。また、エイヴォンは他社がしのぎを削る大都市圏ではなく、周辺の中小市町村をメインのターゲットにしています。その際、商品(化粧品)を提供するだけでなく、その地域に女性の就労の機会(エイヴォン・レディー)をも提供するということに意義を見出しています。

エイヴォンといえば、ピンポ~ンのエイヴォン・レディーをすぐ思いつくように、訪問販売による、専業主婦だった私の母親世代をターゲットとするちょっと古臭いブランド、という印象を持っていました。すみません! そう思っていた私の方が古臭いと言えそうです。

投稿者 MCAT : 2006年09月02日 14:54

コメント

バッグのグッチもデザイナーが変わったことで、購買層がかなり変わったように思います。
雑誌のANANも編集長が変わったことで、内容がかなり変わったように思います。
エイヴォンも変わっていくのでしょうか。

投稿者 一口カステラ : 2006年09月03日 04:29

私もこの記事を読みました。

『多くの「犠牲」を払って、そして仕事への愛着を再認識した』

どうも、女性が何かすると、「家庭を犠牲」「子供を犠牲」などと言われて、足かせをさせているように思います。
「男性が子供を犠牲にして仕事する」なんて言い方しませんもんね。

「犠牲」なんて言葉を使わずに、伸び伸びと、仕事も家庭も趣味も遊びもできれば良いかな。そのためには、「犠牲」にするのではなく、
一緒に(楽しんで)乗り越えてもらえるような関係を築かなくてはいけませんね。

それにしても、4つの足跡の盾なんて、ユーモアがあって、そして敬愛をこめた、素敵な贈り物ですよね。こんな贈り物ができる前任者の方もすばらしい。

投稿者 miffy : 2006年09月03日 13:11

miffy さま

この記事をご覧になった方は多いと思います。
日本でもBOOK-OFFの例があり、ましてやアメリカでは女性の最高経営層は珍しいことではないと思います。
この記事で、私も、この盾を贈ったという前任の役員の方のユーモアに一番興味をもちました。
実物の盾はどんなモノなのか、是非是非見てみたいです。

一口カステラ さま

ananは息の長い雑誌ですよね。35年以上? 初期のananにはたしかパンダのマークが描いてあったような気がします。
編集長を交替し、少しずつ路線を変化させながら、こんなに長い間読者を獲得して来たのでしょう。

投稿者 MCAT : 2006年09月04日 01:16