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2006年08月15日

Aha!体験

PL060815-01.jpg時の人、茂木健一郎氏の「ひらめき脳」(新潮新書)を、友人の紹介で読みました。
小林秀雄賞を受賞した「脳と仮想」を立ち読みしたことのある私としては、簡単に読めるという評判を実は信用していなかったのですが、あとがきを読んで納得。この新書は茂木氏が口述した内容を新潮社のライターが文章にしたものでした。

コンピュータが普及し、機械が、さらにはロボットが様々な活動を代行してくれる時代になってきています。今後、人間に必要なものは、ひらめき、発想、創造力……。

創造性 = 体験 × 意欲

「体験」とは、学習による記憶であり、場合によってはいわゆる詰め込み教育による知識の蓄積でもあるわけです。これが大きい方が創造性も大きくなるはずなのですが、その詰め込み方によっては、「意欲」の方を著しく減退させてしまう可能性があることは事実です。
しかしながら、無からひらめきは生まれません。学校教育に、知識の蓄積を期待することを止めてはいけないと思います。必要なのは、詰め込みの仕方を工夫することではないでしょうか。
もし、学校で、Aha!体験による脳の快感を頻繁に感じることができたらどんなに素晴らしいでしょう。授業中にひらめく快感を得るためには、その準備として暗記や記憶、地道な基礎の学習が必要であることは、上記の式から簡単にわかります。
学習による「体験」の蓄積が少ない状況に、楽しげな総合学習あるいはゆとり教育という名の「意欲」をいくら掛け算しようとしても、その「積」には期待できないと思います。

創造性=体験×意欲、本当にそうなのであれば、体験は時間とともに、つまり年齢とともに増加していくわけですので、創造性も増大する、という結論になります。実際には、意欲や欲望は年齢とともに減っていくのが普通なので、高齢の人より若い人の方が創造性が高い傾向にあるのでしょう。
年齢を省みず(?)欲望を持ち続けること、ひらめきによる脳の快感を素直に追求していくことによって、創造性に富んだハッピーな老後を楽しみにしたいと思います。

投稿者 MCAT : 2006年08月15日 21:10

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コメント

「Aha!体験」面白いネーミングですよね。
このような体験をたくさんして、いろいろなことに興味を持って、取り組んで欲しいと、子供に期待するのですが、なかなか。
すぐに、「つまんない」「めんどくさい」。

ここから脱出するには、親がもっと、いろいろなことを体験させなくてはいけないのでしょうね。
その点では、今は何でも用意されてますよね。ネットで検索すれば、体験する場所がズラッと。これを見ると、今の子供たちの体験の蓄積はいくらでもできる状態。それで、じつは、何を体験するか選択することが難しい現在なのでは、と逆に思ってしまいました。
あれもこれもで、集中できない。気が散っちゃう、とでもいうのでしょうか。意欲が低い。。。

自分のやりたいことを見つけて、そして持続していく。誘惑の多い現在にあっては、難しいことかもしれません。
将来にわたって、興味を持てる分野を見つけてくれればいいんだけど。。。

投稿者 miffy : 2006年08月19日 15:56

TVなどでもお馴染みの「アハ!体験」というのは、茂木さんの造語だと思いこんでいましたが、実際は脳科学のテクニカル・ターム(Aha! experience)なのだそうです。

こんなにも恵まれた環境にありながら、我が息子達が興味を示すのはゲーム。とほほ……。

投稿者 MCAT : 2006年08月20日 23:20

ネットで検索は、本当に便利だと思います。私は田舎に住んでいましたので、自分が子供の頃できていたら、どんなに便利で、快適な生活ができただろうと思います。

不勉強で、茂木健一郎氏の本は読んだことがないのですが、今年の冬は、養老孟司氏の本を読んでいました。お仕事によるのでしょうか、極めていらっしゃる方は、こんな風に、脳も、物事も見るのかと感心して、次から次へと読んでいました。

投稿者 一口カステラ : 2006年08月20日 23:57

毎回、ブログの更新楽しみにしているファンの一人です(そのわりに投稿コメントが少なくてすみません)。
 今回は脳科学者の茂木健一郎さんですね。実は5月に彼の講演を聞きに行っています。新書を購入し、とてもユニークな(?)サインもしてもらいました。茂木さんが小・中学時代を今私が住んでいる春日部市(埼玉県東部に位置)で過ごしたという話を近所の友人から聞き、彼には親近感を持っていました。講演ではとても頭の良い方(確か東大を二学部を卒業していたと思います。)なのに思いやりにあふれた楽しい方という印象を持ちました。友人によると彼は小さい頃から他の子とは少し違っていたようです。例えば、台風が来ると普通は風雨が気になるのに、彼の場合は「南の方からどんな虫が飛んで来るか楽しみ」というようなことを言っていたそうです。発想や着眼点が普通の子と違っていたのでしょうね!彼の母親を良く知るその友人曰く「お母さんは私と同じ普通の人なんだけど・・・」でした。講演では小学生時代は好きなことだけ出来てとても幸せだったと回想していました。今も好きな事しかしていないと言っていましたが・・・。自分の興味のあることをやることで物事を極めることができるんだなあ~という感想を持ちました。

投稿者 from B to Z : 2006年08月21日 17:20

from B to Z様

自分の興味のあることをやって、その道を極められる方は、世の中の見え方も違ってくるのかなあと、養老孟司さん(不勉強ですみません。)の本を読んで、私も思いました。

投稿者 一口カステラ : 2006年08月22日 01:18

from B to Z さま

お久しぶりです。
5月に茂木氏の講演に行かれたなんて高感度(!)ですね。
サイン本、ちょっとうらやましいです。

ご存知のことと思いますが、茂木氏は「クオリア日記」というブログを書いていて、日記の言葉どおり、ほとんど毎日更新されています。文章の量も半端じゃありません。
TV出演、執筆、講演、研究、遊び……と、めまぐるしく多忙でいらしゃるでしょうに、スゴイ人ですよね。

私も「中野繋がり」で親近感を覚えます。
茂木氏は中野生まれ、私は中野育ちです。

投稿者 MCAT : 2006年08月22日 02:47

from B to Z さま

突然「ひらめき」ました。
from B to Z って、ちょっと思わせぶりな名前……気になっていました。そして、前回のコメントで「お気に入りの歌手」の話題がありましたよね。

「B'z」に由来するネーミングでは。
コレは自信あります。

投稿者 MCAT : 2006年08月23日 03:44